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とちぎの文化財

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1987.08.18

【刀装具 銘 渓玉造】

  • 文化財種類:県指定等文化財
  • 市区町村:宇都宮市
  • 区分:有形文化財(工芸品)
  • 種類:指定

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●指定年月日

昭和62年8月18日指定

所在地

宇都宮市上戸祭

アクセス方法

 

公開状況  

 

所有者又は管理者

個人所有

●文化財概要

幕末日光に在住し、活躍した金工神山致道の孫渓玉38歳頃の作品である。

朧銀磨き地に金、銀、赤銅高彫色絵をもって仕上げており、図柄は渡辺綱が羅生門で鬼を退治する場面で、綱は折鳥帽子に太刀を佩き左手で鬼の右手を握り寄せ、右手は太刀の柄を力強く握り、鬼に切りかかろうとしている図であり写実的によく表現されている。裏は老松の樹下に放れ駒を写している。
縁頭
縁には荒れ狂う派涛を前面に高彫りし、飛び散々しぶきには金象嵌が施され、頭には波問より姿をあらわした竜を大きく高彫りし竜の眼には金象嵌がされている。
目貫
鬼の図と他の一つは右手を前方に上げて走る武人らしい人物であるが、鬼の眼と■輪には金象嵌がほどこされている。
栗形
朧銀磨き地に絣様の小さな十字8個を金象嵌し、その中に銀象嵌の琴柱2個があしらわれている。

朧銀を石目地に仕上げた無地である。
これらの刀装具は、作者壮年期の作で、祖父致道の作風をよく継承した傑作であり、渓玉の作品は稀でもあることから指定して保存すべきものと思われる。