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とちぎの文化財

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1982.08.27

【日光真光教会礼拝堂】

  • 文化財種類:県指定等文化財
  • 市区町村:日光市
  • 区分:有形文化財(建造物)
  • 種類:指定

(にっこうしんこうきょうかいれいはいどう)

●指定年月日

昭和57年8月27日指定

所在地

日光市本町

アクセス方法

 

公開状況  

 

所有者又は管理者

日光真光教会

●文化財概要

 設計者であるジェームズ.M.ガーディナー(James M Gardiner)は、1857年(安政4年)5月22日、アメリカミジリー州セントルイスに生れ、ハーバード大学建築科を1879年(明12)に卒業、翌明治13年立教大学校(現立教大学)校長として来日、学校経営のかたわら立教大学校々舎其他の建築物の設計に従事した。1904年(明37)教職をはなれて東京に建築設計事務所を開設した。ガーディナーは日光の地をこよなく愛し、ガーディナー日光山荘を建てて夏をここで過すことが多かったといわれる。病により1925年(大14.11.25)聖ルカ病院で死去し在日45年の生涯を終った。彼の遺言により自作の日光真光教会礼拝堂の一部に埋葬されている。行年68歳。なお、明治村に移築の終わった元京都市の聖ヨハネ教会堂(明40竣工)は彼の名作の一つとして知られている。
 日光真光教会礼拝堂は日本聖公会北関東教区に属した教会堂である。日光山内に通じる西参道に近く、国道120号線に沿った場所に南面して位置し、樹立に囲まれた400坪ほどの平坦な敷地内に司祭館を北側にして建っている。建物は石造、天然スレート葺、主棟は長方形の礼拝堂でその西南端に玄関があり東南隅に鐘塔をもつ簡素な平面である。鐘塔は主棟ほどの高さで建物全体としての外観は石の重量感を強調した重厚・典雅なよそおいで意匠的にはロマネスクに近いゴシックの様式といえる。
 外望は付近の大谷川から採取した暗赤色の安山岩を用い、部厚いパットレス(柱形)を併用しこぶ出し仕上げの石の表面が外観に一層の荘重さを加えている・尖頭アーチ形の両開きの大きな肩をもつ玄関を通って礼拝堂に入ると左手に壁いっぱいに大きな窓があり、反対側の東端に聖卓がおかれている。
内部壁面は両側の窓上端まで白色滑面の張石で下地は無筋コンクリートである。
 西端東端の壁面も同じ張石仕上げである。床は木製フロアリング張り、天井は屋根の流れに沿って急勾配の斜面となり細長い三角形の空間を造っている。小屋根位置にシザーストラスを用いて装飾を兼ね、天井面はベニヤ板張り、トラス共淡い暖色のペンキ仕上げである。
建具はすべて木製で塗料を施してあるが、礼拝堂の両側は簡素なステーンドグラスによる回転窓形式、西側窓はゴシック特有の尖頭アーチを模した枠にステーンドグラスを用いトラスにとどくほどの大窓を形成して礼拝堂の厳粛な雰囲気をもりあげている。東端の内陣は一段高く、内外陣を分ける部分に彫刻風障壁を設けているが、ゴシックスタイルを形どったすぐれた意匠として注目したい。
 鐘塔は三層になって上階まで昇れるが鐘は最初から用意されていない。
 建物全体は内外共、ゴシック調でよく統一され、設計者のゆきとどいた心づかいが窺われる。七十年に近い歳月を経ながら雨漏り以外はさしたる損傷も見当らず、改造部分も少ない貴重な遺構である。