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とちぎの文化財

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2000.06.27

【木造 阿弥陀如来及四菩薩坐像】

  • 文化財種類:国指定等文化財
  • 市区町村:日光市
  • 区分:有形文化財(彫刻)
  • 種類:指定

(もくぞう あみだにょらいおよびよんぼさつざぞう)

●指定年月日

平成12年6月27日指定

所在地

日光市山内

アクセス方法

 

公開状況  

 

所有者又は管理者

輪王寺

●文化財概要

日光山常行堂は久安元年(1145)に建立され、比叡山の行法を移して常行三昧の勤修が始められたと伝えられる。保元三年(1158)の寺蔵文書により同時点での存在が確かめられ、それによれば「本寺常行堂を模して」建てられたという。本一具はその本尊として伝えられる阿弥陀五尊像である。
中尊の宝冠(後補)をいただく像容や、周囲に法・利・因・語の四菩薩を配する五尊の構成は『覚禅抄』に記される比叡山常行堂像と一致する。阿弥陀如来像は定朝様に則った温雅な作風を示し、久安元年の造立とみて誤りないであろう。髻を結って大衣を通肩に著け、衣を通して胸腹の起伏を表すなどの特徴は円仁請来の金剛界八十一尊曼荼羅中の無量寿如来に通じ、比叡山常行堂本尊の姿を伝えるものとみることも可能である。同様の特徴を持つ宝冠阿弥陀像は建仁元年(1201)快慶作の旧伊豆山常行像(現広島・耕三寺蔵。重要文化財)などおよそ十数例の存在が知られるが、本像は平安時代に遡る遺品である。
金剛法・金剛利像は藤原風を襲いながらも意志的な表情や引き締まった肉付け、起伏のある衣文の彫法に鎌倉時代の作風が伺える。金剛語菩薩は全体的に四角張った立体把握や、面貌及び衣文の癖の強い表現に南北朝以来の院派の特色が顕著で、中尊の修理銘にある応永二十五年(1418)頃の同派仏師による作であろう。金剛因菩薩はさらに降って像内銘の享禄五年(1532)を製作年とみるべきかと思われる。
このように四菩薩像が後補に替わっているとはいえ、罹災の度に亡失分を補って今日、五尊一具が伝存する意義は大きい。円仁創建の比叡山東常行堂以来、各地で造り継がれてきた常行堂本尊像の、最も正統的な姿を伝える遺品として高く評価される。