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とちぎの文化財

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1985.05.31

【熊に松柏図 小柄 銘 致道作】

  • 文化財種類:県指定等文化財
  • 市区町村:佐野市
  • 区分:有形文化財(工芸品)
  • 種類:指定

(くまにしょうはくずこがらめいちどうさく)

●指定年月日

昭和60年5月31日指定

所在地

佐野市田沼町

アクセス方法

 

公開状況  

 

所有者又は管理者

個人所有

●文化財概要

長さ9.7センチメートル 幅1.4センチメートル 厚さ0.4センチメートル
4分1地 石目打高彫色絵象嵌 年代 安政4年
銘 「行年72歳 致道作」
石目打のやや右方に、下方で交差する松と柏の苔むした老樹を配し、右方には松の小枝を、また柏の幹の両側には大きな柏の枝を写し、2本の巨幹の前後には、金象嵌で枯れ木をあしらい、静かな画面を賑やかにしており、左方に伸びる枝の下には、柏の幹の左方から熊が半身を見せている図柄である。熊は赤銅で高彫し眼と歯牙には金象嵌が施され、厳しい眼光が見事に表現されており、また全身には、毛並みまでが丹念に描写されている。松や柏の樹肌、柏の葉の盛り上がりにも老体の技法が巧みに表現され、華やかな中にも落ちつきのある整った作品である。致道は、神山家系図では宇都宮藩士浅野義蔵の子で、日光奉公所御用達寺社修繕の絵方棟梁神山家へ入り婿し家業を継ぐが、江戸の土屋国親が神山家へ滞留中に彫金の技法を教わったといわれる。和漢の故事や日光の風物にちなんだ作品を数多く残している。安政4年(1857)72歳で没した。この作品は最晩年のものである。