SEARCH
文化財検索
1997.06.30
【狩野正信筆 絹本墨画 淡彩観瀑図 横川景三の賛がある】
- 文化財種類:国指定等文化財
- 市区町村:足利市
- 区分:有形文化財(絵画)
- 種類:指定
(かのうまさのぶひつけんぽんぼくがたんさいかんばくずおうせんけいざんのさんがある)
●指定年月日
平成9年6月30日指定
●所在地
足利市西宮町
●アクセス方法
JR足利駅から車で約20分
●公開状況
非公開
県立博物館に寄託
●所有者又は管理者
長林寺
●文化財概要
縦119.7㎝ 横37.4㎝
滝を望む入母屋造りの亭の下には巨岩が張り出し、そこに根付いた1本の松が立上がり、滝の全面をさえぎるように枝を張る。烟雲けむるけわしい山から流下する千尺の瀑布は渓流に落ち、轟音をたてている。激しく波立つ滝壷を横にしながら、1人の高士が童子を従えながら亭へと向かっている。上部中央には3行にわたって下記のとおり賛が書かれている。
山入烟雲旦暮兪、竹籠茅舎
路崎嶇、松間落雪爆千尺、想可銀河一滴無
金華景三「景三」(朱文方印)「横川」(白文方印)
狩野派の租、正信(1434~1530)は足利長尾氏の縁者とされるが、本図は長尾憲長(1503~1550)の寄進とされ、同氏の菩提寺である長林寺に伝わるところから、そうした伝承を裏付ける作品として重要である。横川景三(1429~1493)の賛がある点や厳格な描法からみて、正信の前半期の作と考えられる。