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2000.01.14
【石尊山の梵天祭り】
- 文化財種類:県指定等文化財
- 市区町村:足利市
- 区分:無形民俗文化財
- 種類:指定
(せきそんさんのぼんてんまつり)
●指定年月日
平成12年1月14日指定
●所在地
足利市小俣町
●アクセス方法
●公開状況
●所有者又は管理者
梵天講
●文化財概要
県指定無形民俗文化財
梵天とは、大型の御幣をいい、石尊山信仰とは大山阿夫利神社(神奈川県伊勢原市)のご神体であった巨石を崇敬する信仰をいう。
足利市小俣の石尊山は、山全体に大岩が散在し、大山の景観に類似することから石尊信仰が勧請されたもので、梵天祭りは大山阿夫利神社の盆山参りを模し、石尊山に梵天を奉納する祭りである。現在の祭りは、7月28日のお山開きから始まり、8月第1日曜の梵天切りを経て、本番の8月14日の梵天祭りとなる。14日は梵天講の講員が杉丸太、幣串等を山頂に担ぎ上げ、梵天を作り立てる。そして、全員で日の出に向かい拝礼した後、若衆たちが梵天によじ登り幣串等を引き抜き、それらを参拝者に配る。この幣串等を家の軒先に飾ると家内安全、商売繁盛、五穀豊穣であるという。また梵天祭りに雨が降ると、程よい雨に恵まれるとの信仰がある。梵天の形態は皮を剥いだ杉丸太に3本の剣(幣束)、この下に四方幣、169本の幣串、幣束、「梵天講中」と墨書した印板を取り付けたものであり、県内各地に見られる紙やヒノキ皮を取り付けた梵天と異なり注目される。
この梵天祭りは、栃木県内における神仏習合時代の石尊山信仰の様子を色濃く残すこと、原始的な太陽信仰を伝えること、奉納される梵天が異色の形態をとることなどから民俗文化財として貴重である。