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とちぎの文化財

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1993.09.03

【絹本著色 阿弥陀如来坐像】

  • 文化財種類:県指定等文化財
  • 市区町村:矢板市
  • 区分:有形文化財(絵画)
  • 種類:指定

(けんぽんちちゃくしょくあみだにょらいざぞう)

●指定年月日

平成5年9月3日指定

所在地

矢板市東泉

アクセス方法

 

公開状況  

非公開

所有者又は管理者

鏡山寺

●文化財概要

縦149.3cm 横94.0cm
高麗時代
本図は頭に花冠を付け、両肩に朱の衲衣を纏って台座上に結跏跌坐する阿弥陀如来坐像である。頭部に飾る花冠や竜の絡む台座、左肩から天衣が台座上に長く垂れ下がるところなど、あまり例のない描写である。また、仏身に比べて台座も大きく、細部表現は精緻である。
肉身部は均一の線で描き、衣文部を抑揚のある線で描くなど線描に変化を付け、さらに衲衣の表を赤地に金泥で唐草文等を、裏地にも竜文を前面に描く。裳は青地に墨で竜文を描くなど色彩は鮮やかで装飾的である。また、手足の描法も力強い。
当初は阿弥陀如来像の背景に全面濃紺地に薄く文様が描かれていたと思われるが現状では確認されなかった。
台座框部の一部がカットされるなど天地左右がかなり切りつめてある。
高麗時代に制作された仏画は、李朝時代の仏教弾圧や戦災などによる影響と思われるが、現在確認されているものは大変少ない。また現存作品で見るかぎり、観経変相図や弥靭下生経変相図など変相図系、それに阿弥陀や観音、地蔵、羅漢などの顕教系のものに限られ、密教系の題材がほとんどないのが実情である。
県内に伝存する高麗仏画は本図以外に足利・鑁阿寺と小山・興法寺の二幅が確認されている。