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とちぎの文化財

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1997.08.26

【刀 銘 致命(刻印)】

  • 文化財種類:県指定等文化財
  • 市区町村:足利市
  • 区分:有形文化財(工芸品)
  • 種類:指定

(かたなめいちめい)

●指定年月日

平成9年8月26日指定

所在地

足利市家富町

アクセス方法

 

公開状況  

 

所有者又は管理者

個人所有

●文化財概要

長さ83.1cm 反り2.2cm
 縞造、庵棟、身幅は広く重ねも厚く、腰反り深く中切先鍛え小板目よく詰み、地沸つく。刃文は一文字を(備前一文字一派)を写した重花丁字、匂出来で小沸つき、明るく冴える。帽子は乱れ込み、切先小丸に返る。茎は生ぶで、浅い刃上がり栗尻、鑢目は大筋違、化粧鑢つき。目釘穴2個差裏上部の目釘穴の下、棟寄に大きく「致命」と2字銘をきり、この下方に距離をおいて刻印を押している。この時代の刀工は、作品に銘をきる場合、居住地、受領名及び氏名等を記すのが通常であるが、本刀には「致命」(主君のために命を投げ出して全力を尽くす。)の2字銘と刻印のみであることから、主君(美作国津山藩主松平斉氏)に献上するために作刀したものと思われる。本刀は作者が究明した備前伝をもって鍛刀した代表的な一策であり、健全で豪壮な姿をした郷土刀工の優作である。