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2010.02.09
【大太刀 無銘(号太郎丸)】
- 文化財種類:県指定等文化財
- 市区町村:日光市
- 区分:有形文化財(工芸品)
- 種類:指定
(おおだち むめい(ごうたろうまる))
●指定年月日
平成22年2月9日指定
●所在地
栃木県日光市山内
●アクセス方法
●公開状況
公開(有料)
本社神苑の大黒殿(重要文化財)内で常設展示
●所有者又は管理者
二荒山神社
●文化財概要
二荒山神社が古くから所蔵し「太郎丸」と号するこの大太刀は、身幅が広く極端に長寸で実用の限度を超えていることから、奉納を目的に制作されたものと推定される。無銘であり、制作地、流派は特定できないものの、その姿形から鎌倉時代を下らない時代の作と鑑せられる。二荒山神社に伝わる宝刀の中では、祢々切丸に次いで長大な太刀である。
はばき元に生ぶ刃を長く残していることから、制作当時とほぼ変わらない健全な状態を保っていると考えられる。昭和49年に研磨が行われるまで、裸身のまま錆に覆われた状態で所蔵されていたと伝えられている(二荒山神社にはこの太刀が収まる拵えはなく、はばきも付いていないところから、奉納当初から裸身であったものと推定される)。白糸巻きの柄は新補である。
重要なのは、このように健全な大太刀でありながら刀身に焼入れが施されていないという特異性である。焼入れのない太刀の例は社寺に奉納されたものの中に僅かながら存在するが、この作は奉納太刀の慣習に無焼刃のものがある作例として現存する、稀有かつ貴重なものである。