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1966.02.08
【木造 薬師如来坐像】
- 文化財種類:県指定等文化財
- 市区町村:真岡市
- 区分:有形文化財(彫刻)
- 種類:指定
(やくしにょらいざぞう)
●指定年月日
昭和41年2月8日指定
●所在地
真岡市南高岡
●アクセス方法
真岡鉄道真岡駅下車車で10分~15分
●公開状況
非公開
●所有者又は管理者
仏生寺
●文化財概要
像高81.5cm、肩幅37.0cm、膝開66.0cmを測る、檜材の一木造りで、頭・体部を一材から丸彫りし、これに横木の漆前、右手前膊部、両手、薬壺等に後補の別材を寄せる。
当初は素地像だったと思われるが、現状では両肩下がりや顔の彫り込みに後補の胡粉が残る。腹部には納入品でも納めたのであろうか、正面から長方形に穴をあける。
小さな切りつけの螺髪や盛り上がった頭部、鎬ぎだって大きな弧を描く眉、はれぼったい上瞼、それに癖のある唇や強く反った耳など、全体的に平安時代も古い頃の顔貌表現である。また、一木造の技法も古様である。しかし、撫で肩や両肩にかかる衣文線の彫り口、体部の奥行きの浅さなど、顔面の強い魂量性に富んだ表現に対して、若干物足りなさがあり、制作手法も藤原時代に入った頃の作である。
県内にはこの時期の作に、満願寺(上三川町)、国分寺(下野市)、薬師寺(足利市)、安楽寺(那須烏山市)、医王寺(粟野町)、寿命院(市貝町)等のものがあるが、本像はこれらに先行する作風であり、藤原時代も早い頃の作である。秘仏であり市内最古の仏像である。