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文化財検索【木造 阿弥陀三尊像(阿弥陀如来坐像、観音菩薩立像、勢至菩薩立像)】
- 文化財種類:県指定等文化財
- 市区町村:益子町
- 区分:有形文化財(彫刻)
- 種類:指定
(もくぞうあみださんぞんぞう(あみだにょらいざぞう、かんのんぼさつりつぞう、せいしぼさつりつぞう))
●指定年月日
平成2年1月26日指定
●所在地
●アクセス方法
●公開状況
●所有者又は管理者
地蔵院
●文化財概要
(阿弥陀如来坐像)
桧材の寄木造り、彫眼の漆箔像である。
木寄せは、頭、体幹部を通して正面中央やや右寄りで左右二材を矧ぎ付け、三道下で割首とする。
膝部は膝前と裳先に横木一材を各矧ぎ付ける。
他に左肩から地付け部まで一材と左膝上に一材、右肩は肩口と臂、手首にそれぞれ別材を矧ぎ付ける。
表面は漆箔彩色は後補である。
肉髻珠と白豪珠、右手第3・4指と左手第3指の指先、光背が欠失している。
台座も三重蓬華座であったが反花部と框部が失われている。
(観音菩薩立像)
桧材の一木割矧ぎ造り、彫眼の漆箔像である。
木寄せは、垂髻部を含んで頭・体幹部を耳後の線で前後に割矧ぎ、三道下で割首とする。
それに左右の肩口と臂、手首、両足先にそれぞれ別材を矧ぎ付ける。
両足下の柄は体幹部前面材と同材である。
表面の漆箔彩色、光背、台座は後補である。
また、左前部と天衣、右手の第3,4,5指、後部の垂髻、光背の一部が共に欠失している。
(勢至菩薩立像)
大略、観音菩薩立像と同じであるが、背面に別材を背板風に矧ぎ付ける点が異なる。
三尊ともに通形の阿弥陀三尊像である。
全体に穏やかにまとまった美しい像容で、盛り上がりの強い肉髻部や整然と並んだ小粒の螺髪、円満具足の面貌、ふくよかな肉体とそれを包む薄い衲衣の流麗に流れる衣文線など定朝様の伝統を受け継いだ典型的な藤原仏である。
現在のところ、平安時代の阿弥陀三尊像が揃っているのは本像のみである。旧阿弥陀寺の本尊である。