（もくぞうかめん）

●指定年月日

平成11年1月18日指定

●所在地

日光市山内

●アクセス方法

●公開状況　　

●所有者又は管理者

輪王寺

●文化財概要

日光山には、現在250面前後の仮面が確認されており、古いところでは平安末期の行巡面や鎌倉時代の■■面がある。連歌師宗長の「束路のつと」によれば、永正6年(1509)日光に来山した時、猿楽師宮増瀬三が同席して、■や■を演じたとある。また、宇都宮二荒山神社の「遺言日記」によると社殿を塗り替えの際に能や狂言、田楽などが演じられ、日光山から招かれた田楽師の■■坊と■■坊が奉納の舞を演じている。おそらく彼らは日光■の■能集団の者であろう。
日光山に伝来する仮面の大半は、室町中期から江戸初期にかけてのもので、様々な儀礼や儀式に使用され奉納されたものである。それらの仮面は、墨■銘のあるものや古い儀式を伝えるものが多く質・量ともに全国的にもレベルの高い仮面■である。このうち日光二荒山神社に伝存する20面はすでに平成8年度に県指定文化財に指定されており、輪王寺蔵の■■面のうち29面は昭和58年6月に国指定の重要文化財に指定されている。
今回輪王寺から申請された118件129面は、さまざまの祭礼や儀式に使用されたものと思われ、割■や破損したもの、■■で黒くなったもの、彩色が剥落したもの等がある。これは近年まで、実際に何度も利用されてきたことによる結果であり、日光山の歴史と共に歩んできたことを物語る証でもある。以上の仮面は、舞落面、行道面、神■面、能面、奉納面、神楽面、その他等に大略することができる。