SEARCH
文化財検索【根古谷台遺跡】
- 文化財種類:国指定等文化財
- 市区町村:宇都宮市
- 区分:記念物(史跡)
- 種類:指定
(ねごやだいいせき)
●指定年月日
昭和63年5月17日指定
●所在地
●アクセス方法
JR宇都宮駅より関東バス楡木車庫又は運転免許センター行き上欠下バス停下車徒歩10分
●公開状況
公開
史跡公園として公開
●所有者又は管理者
宇都宮市
●文化財概要
本遺跡は、縄文時代前期の大規模な集落跡であり、昭和61・62年、宇都宮市営の霊園墓地建設に先立って発掘調査が実施された。その結果、広場の中心部に339基の墓壙(墓穴)群を配し、その周囲を多数の竪穴住居や長方形大型建物や方形建物、掘立柱建物などの特殊な建物跡群が環状に取り囲むという集落の姿が確認された。中でも15棟検出された長方形大型建物は、本遺跡を特徴付ける建物跡の一つであり、全長が14~24mといづれも長大であること、構造に規格性がみられることなど、この時期のものとしては他に類を見ないものであった。
また、竪穴住居についても長さ8mを越え6本の主柱と多くの炉を持ち、頻繁に建て替えられる非常に大型のものが多数検出されている。方形建物跡は、主柱4本を方形に配置し、外周を溝状に続く隅丸方形の柱穴列がめぐる。長方形大型建物と構造などが類似するが、大きさは通常の竪穴住居に相当する。この建物も長方形大型建物同様に、全国でこれまで発見されたことがなかった。
広場内の数多くの墓壙のうち、重要文化財に指定された石器を検出した7基の墓壙は、当時の個人の状況や埋葬姿勢などが明らかにする上で貴重な資料となっている。本遺跡は墓域周辺に特殊な構造と大きさを持つ建物群を配置しそれを頻繁に建て替えしている。また日常品の出土が少ないことなどから、非日常的な、例えば葬送儀礼などの集団祭祀を行った可能性も考えられる。なお、現在は「うつのみや遺跡の広場」として整備され、4棟の復元住居や資料館が置かれており、多くの見学者で賑わっている。