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とちぎの文化財

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2024.02.26

【祭屋台等車製作修理】

  • 文化財種類:県指定等文化財
  • 市区町村:鹿沼市
  • 区分:保存技術
  • 種類:選定

(まつりやたいとうくるませいさくしゅうり)

●指定年月日

令和6年2月26日指定

所在地

鹿沼市上材木町

アクセス方法

JR日光線鹿沼駅より車で約10分

公開状況  

公開

所有者又は管理者

乾芳雄

●文化財概要

 御所車の車輪は、欅で作る胴と樫で作る矢(スポーク)・小羽(こは)・櫛形(くしがた)・金輪(かなわ)からなる。土台を支え車輪を回す心棒もまた樫を使用する。車輪の櫛形と矢の数により、櫛形6枚・矢18本のもの、櫛形7枚・矢21本のもの、櫛形8枚・矢24本のものの3種類に分けられ、本選定保存技術の保持者である乾氏が製作しているものは前二者で、櫛形6枚のものを2割、櫛形7枚のものを8割程度製作している。
 車輪や心棒は、祭屋台を支える重要な部分であり、強度はもちろん、寸分の狂いも許されない精密さが求められる。乾氏の車輪は30年以上使用しても、緩みを締め直す修理をすることで、以後長期間修理せずに使用することができるという。これは、30年程度で木が乾燥し「木が落ちつく」性質を生かした、巧みな組み技法によるものである。
 組み立て方は、釘や金具等を一切用いない組み技法で、ここが御所車の車輪の最重要ポイントであり秘伝とされ、弟子にのみ伝えている。釘や金具等を一切用いないのは修理の際に解体できるようにするためである。
 乾氏が保持する祭屋台等車製作修理技術は、地域の伝統行事に使用される祭屋台等の保存継承に不可欠であるとともに、その高い技術は容易に再現できないものである。