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とちぎの文化財

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1973.01.30

【紙本淡彩 松下一閑人図】

  • 文化財種類:県指定等文化財
  • 市区町村:日光市
  • 区分:有形文化財(絵画)
  • 種類:指定

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●指定年月日

昭和48年1月30日指定

所在地

日光市松原町

アクセス方法

 

公開状況  

 

所有者又は管理者

個人所有

●文化財概要

縦 150㎝
横 47.5㎝
小杉放庵の作

老松の間に横たわる巨岩の上に袖無絆天に紺の股引素足に草履の一老爺が憩うている。流れ行く雲を眺めながら爽やかな空気と鳥の声もしない静寂を楽しんでいるかのようである。
松の一老幹は堪えるだけを堪えてついに歳月の重味に屈したのか中程から打砕かれ、人の眼に非情を訴えている。老松の肌の表現は見事で乾いた粗い感触が松の香と共に伝わってくる思いである。
老爺の休んでいる巨岩は苔むし、草が生えそこにたらしこまれた汁のひろがりで水気に充ち清涼の感この上もない。

放庵の人物表現も独特の味のあるものではあるがいつもこの顔であるのは単調である。本図岩上の閑人の顔は山翁奉仕(日光小)や奥の細道画冊中の「遊行の柳」その他の農夫の顔や表情と同じである。