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1950.08.29
【銅造 阿弥陀如来坐像】
- 文化財種類:国指定等文化財
- 市区町村:宇都宮市
- 区分:有形文化財(彫刻)
- 種類:指定
(どうぞうあみだにょらいざぞう)
●指定年月日
昭和25年8月29日指定
●所在地
●アクセス方法
JR宇都宮駅より関東バス35番系統西原小学校入口下車徒歩
●公開状況
公開
公開可(要事前連絡)
●所有者又は管理者
一向寺
●文化財概要
一向寺の本堂の南側にある収蔵庫の中に納められている。上品上生の印を結ぶ阿弥陀如来像で、鉄と大谷石の台座上にある。
像高105cm、室町時代初期に造られたほぼ等身像であり、両肩から両襟、膝部までびっしりと1105文字が陰刻されているが、すべて衣上のみに刻まれている。その銘文によると、応永12年(1405)4月に一向寺の忽阿上人が発起となり、時の宇都宮第12代城主満綱が願主となって、345人が血縁して造立したとある。当時宇都宮を中心に活躍していた大工の泰景重が鋳造したもので、宇都宮氏の菩提寺であった長楽寺に本尊として奉納された。長楽寺は江戸時代初期に宇都宮城郭の拡張に際して一向寺の隣接地に移され、後に長楽寺が廃寺となるに及んで一向寺の客仏となった。
また本尊は「汗かき阿弥陀」として親しまれている。これは宇都宮氏の一大事や国家の危急の出来事が起こるに際して、全身に汗をかくということから付けられた愛称である。なお、戊辰戦争の際には、この汗かき阿弥陀の化身が本堂を覆うように立ち、全身から滝のような汗を流して火災から守ったという話も伝わっており、火災防止の仏としても信仰されている。